シュートを打つ時、下の方がよいと言われますが、上と下ではどちらがよいのでしょうか?

p1

一般的には下の方が成功する確率は高いといえましょう。ゴールキーパーにとって上の方向は自由に動作できるからです。例えば右上のコーナーにシュートボールが跳んでいるとすれば、ゴールキーパーは脚で右上に跳びながら自由に手を動かして取ることができます。逆に下に打たれると脚で動きながら脚を使って取らなければなりません。普通のとり方は、片方の脚で蹴りながらもうー方の脚を使ってとるので、蹴っている脚は自由にならない場合が多いのです(写真)。

また手は脚に比べて器用に敏速に動くので、脚よりはボールに対するジャストミートの確率も高いのです。以上のようにキーパーにとって上の方は動作しやすく下の方はしにくいという面があることは解っていただけたと思います。シューター側にとってみても、上を打って少しでもはずれれば、バーに当たってしまうかゴール外に出てしまいますが、下を打てばバーに当たるということなくバウンドしても入ります。

ゴールに入るということからいえば、下はコントロールが少々悪くても思い切ってシュートできるという利点があります。また、サイドシュート の時などは、スピンをかけてバウンドさせシュートボールのコースをバウンドした地点で変えることができるという利点ももっています。

以上のことからシュートは下の方が確率は高く、調 査した結果でもそれを実証しています。それではシュートはすべて下を打てばよいのかというとそういう訳にはいきません。下を打ってくるとわかっていれば、ゴールキーパーがそれに対する準備を十分にして待つからです。上を打つ体勢を作ることによって、キーパーの腰を浮かして下を打てばとても取れるものではありません。

下を狙って打つにしても、キーパーの移動の スキをついての股下や脚もとを狙うなど、とめる動作がしに くい場所を選びます。要するにキーパーに打つ場所を予測 されて打ったのでは下に打っても入らないのです。

ここで 下の方が確率がよいというのは、あくまでも、ゴールキー パーに適確な予想をされないような体勢から打った場合の ことです

(大西)

シュート目次へ 次ページへ